rotable

三方を山に囲まれ、目の前には黒潮おどる熊野灘
自然の恩恵を受け、漁業・林業が発展してきたまち尾鷲にて
今年の秋も1日限りのレストランを開催します
尾鷲の食材、この土地の風土を
生産者やゲストの皆様と共に分かち合えるような
心震える一夜を創造します
尾鷲の自然を五感で感じながら、生産者と消費者、
同じテーブルを囲み食事を楽しみましょう!
レストラン「Rotable」
-海と山の食事会-
概要
  • 開催日程:
    2018年9月23日(日)
    ・第1部(early dinner) 15:30〜 *要予約
    ・第2部(dinner) 19:30~ *要予約
    ・Bar 15:00〜 *予約不要
  • 開催地:
    三重県尾鷲市天満浦161番地 天満荘
    アクセス
  • クレジット:
    <dinner>
    吉川倫平(Pignon)、近江文彦(Pignon)、三上奈緒、大谷尚史、Jessica Thompson、田中祐樹(伊勢すえよし)

    <Wine/Cocktail>
    福澤麻衣(Pignon)、高橋心一(Human nature)、成瀬真理子

    <会場装飾>
    塚本ゆかり、吉田侑生(楠丑製材)、田中俊輔(田中木材店)、楠たもん(楠製材)、楠英敏(楠製材)
  • 支援:
    【支援のお願い】
    この取り組みにご賛同いただける方、ご連絡いただけますと幸いです。
    ご興味もっていただけるかた、別途メッセージいただけると嬉しいです。

尾鷲の魚の美味しさの秘密

三方を山に囲まれ、目の前には黒潮おどる熊野灘。
自然の恩恵を受け、尾鷲は昔から漁業・林業が発展してきたまちだ。降る雨は豊潤、その雨水は森の大地を縫って海に流れ込み、沿岸部は栄養分たっぷりの最高の漁場となっている。

そんな入り組んだ内湾と急峻なリアス式海岸による天然の良港は、日本有数の漁場として知られ、海の幸の条件が揃う。
それらの地形や気候が生かされ、大小の定置網漁業や刺網漁業に一本釣漁業、また底引き網のトロール船や遠洋・近海マグロはえ縄漁船と、漁法は多彩。水揚げされる魚種の数は200種以上におよんでいる。

そんな尾鷲の魚に惚れ込み、海から生まれるつながりを大切にする漁師と仲買がいる。

丸友丸定置
岩﨑貴宏 さん

一生懸命、体張って獲ってくる魚やで、
大事に食べてもらえたら、うれしいなぁ。

丸友丸が水揚げしたイワシは、青く銀色にウロコが光る。鮮度保持のため充分な氷を積んで漁に出るが、その氷の量は船頭・岩崎貴宏さんのさじ加減。「おいしい状態で食べてもらいたいでな。なるべく傷つけんようにも気い付けとる」。魚の鮮度は漁師の気配りあってこそ。荒々しい漁の作業には繊細な部分もあり、それは貴宏さんの気質と重なる。
岩崎魚店
岩﨑肇 さん

欲なのかなぁ!いろいろな魚を
もっと紹介したいと思って、
あちこちの漁港を廻ってしまうというか。

鍛えられた眼で鮮度を見分ける岩崎魚店の2代目・岩﨑肇さんは、海に対して忠実で確かな判断が、多くの信頼を得ている。刻一刻と海の資源は変化し、昨日と同じ注文に応えるのは容易ではないが「使ってくれるお客さんあってこその仕事。そんな人たちには、いろいろ尾鷲の魚を紹介したいと思ってね。欲なのかな」と、自身が売りたい尾鷲の海を追求する。

生産者ツアー

下記の迫力満点の生産者ツアーを開催いたします。家族やお友達でぜひ参加ください!
comig soon

つなげる人・コラボの人々

Rotable主宰
横山太郎

尾鷲で漁船に乗った時、
初めて海と山のつながりを強く実感し、
ドキドキしました。それを感じてほしいです。

人・自然・地域・都市が共生する世界は豊かなものだという信念のもと、「食」を軸に、そういった世界を伝えていく、実現していくべく活動している。

生産者・消費者がお互いの世界を理解し、つながること。人々が五感を使ってその土地の自然環境感じることで、双方の信頼関係を築き、結びつきを深め、自然環境や食に取り巻く環境を持続可能なものにしようと努める。渋谷神山町のレストラン『Pignon」で料理勉強中。自身で生産地に足を運んだり、料理の勉強にも励む中、地域の食材を使った1日限りのポップアップレストラン「Rotable」をスタート。

NPO法人天満浦百人会 会長
松井まつみ さん

天満にこの人あり。
パワフルで聡明、思い立ったら即行動。

思い立ったら即行動で、ひょいとリュックを負いねて町中まで赤い原付バイクでひとっぱしり。町を元気にする作戦を次から次に実行する。婚活、若者会議にクラウドファンディング、77歳とは思えぬ頼もしい発言に圧倒させられる。「やっぱり尾鷲は旗やりぃ」と10年以上温めてきた大漁旗の展示が、地元でも大好評。今年で3回目。(11月3日〜13日)

天満荘
尾鷲ヒノキ内装材加工協同組合
楠丑材木店 𠮷田 侑生 さん
田中木材店 田中 俊輔 さん
楠製材 楠 英敏 さん(写真左から)

300年続く尾鷲の林業を、
未来に、豊かに繋いでいくために活動

Rotableの会場内、テーブルや装飾に協力。300年余りの歴史をもつ尾鷲林業に新たな市場開拓の必要性を感じ、地域の活性化に願いを込めて発足。端材や間伐材などを無垢の床材や壁材などの内装材として加工し、付加価値を高めて需要拡大を目指す。

楠製材
楠英敏 さん

既成概念にとらわれず
若いモンを受け入れる柔軟さ

尾鷲ヒノキ内装材加工協同組合の代表を務める楠英敏さん。現在修業中の息子さんが、来春には尾鷲に帰ってくるという。「アドバイスはするけど、好きにやらせよ思とる。わしらオヤジを説得するのに大変やったでなあ」と、二代目は屈託ない笑みを浮かべる。規模が大きく、機械化も進む楠製材の一番の強みは、時代のニーズに応えたものを提供しようとする英敏さんの志。「わしらがゆうとってもあかんのさ、若いモンにがんばってもらわんと」と、働き盛りの御年五十で、あっけらかんと話す。「山ぐらい持っとれ」と親は生まれくる子に、ひと山与えた時代が全盛期。尾鷲林業のバブル期も下降時期も肌で感じ取る世代の英敏さんは、日本農業遺産に認定された尾鷲ヒノキについて、「この機会を尾鷲のまちおこしにまで、つなげたらええんさ。違った価値を持たせなあかん。しかし商売やっとるでなあ、理想ばっかではあかんのじゃ」と頼もしく、大きく笑った。

楠丑材木店
𠮷田侑生 さん

デニム地の作業着を着こなし
尾鷲ヒノキの可能性を広げる

母方の祖父が営む楠丑材木店で、25歳から働き始めた吉田侑生さん。長く続いた製材業を止めてしまうのはもったいないと、それまでは違った分野に勤めていたが、一転して材木の世界へ。価格も底を付いた時期であったため、「よお、入ってきたな」と周囲にはいわれたそうだ。かつては尾鷲に40軒ほどあった製材所も今や6軒。そんな林業が低迷する時代に仕事を始めたからこそ、侑生さんは動じない。「一本ものの需要がなくなったなら違うカタチで売ればいい。捨てられるかもしれない板も、買う人によって価値がつく」とフレキシブルに考える。尾鷲ヒノキは柔らかくて家具には不向きとされてきたが、知人の家具作家とともに「キズがついてもそれをアジにして、ヴィンテージ感覚のいいのができたんですよ」と新しい可能性を探っている。「木は廃れていかん、考え方次第で残っていける。力合わせてやっていかないと」と、木でつながる関係も大切にする。

カネタ産業/田中木材店
田中俊輔 さん

尾鷲ヒノキで一体となる
地方の強みを生かして取り組む

幼い頃、ドラマで聞いた「尾鷲ヒノキ」という言葉に、父親の仕事を意識するようになった田中俊輔さん。曾祖父と祖父は木挽き職人、機械化が始まり祖父がはじめた製材業・田中木材店を継いでいる。修業時期は、原木から製品まで木の全てが集まる松阪木材で過ごしたが「『役物』と呼ぶいい材が集まるので、木の質を知れたこともよかったし、何より全国から買い手が訪れ、ネットワークもできました」と2年間を振り返る。山から消費者にわたるまで、材木には育てる、運ぶ、加工と専門の職があるが、今や関連産業は減少。「運送会社も減って、注文があっても届けられなかったり。軽トラで自分で行けるとこまでは行くんですが」と俊輔さん。高齢化の波に悩まされる中、全体での底上げに取り組み、伝統工芸・尾鷲わっぱなど、尾鷲ヒノキに携わるものが一体となってFSCの認定を受けている。年の離れた人との交流も田舎の強みと、さまざまにトライする。

編集・取材
中村元美 さん

紀伊半島で出会うトキメキを発信し、
次々と結びつけていきたいです

故郷で地元出版社に勤め、伊勢志摩・東紀州の三重県南部に携わるうち、風習や祭りなど土地に根付くものに興味を持つ。07年フリーランスに。地域の人や食、自然を取材し、出版物や印刷物を編集・制作。業務はもっぱらローカル。懐深い紀伊半島のトリコ。

会場のご案内「天満荘」

千鳥破風の広々とした玄関で振り返ると、
船の行き交う海と幾重にも重なる山々が望める天満荘。
平成21年からまちづくり団体・NPO法人天満浦百人会がオーナーとなり、古民家カフェとして運営。体験教室や季節の催しなどで人々の憩いの場、活動の場となっている。
天満荘

交通アクセス

  • 住所:
    三重県尾鷲市天満浦161番地 ※駐車場あり
  • TEL & FAX:
    0597-22-7880
■車でお越しの方へ:
紀勢自動車道「尾鷲北」下車。そのまま直進。約6分。
■電車でお越しの方へ:
JR尾鷲駅より徒歩30分。

お問い合わせ

rotable in 尾鷲2018 実行委員会



<料理>
吉川倫平(Pignon)、近江文彦(Pignon)、三上奈緒、大谷尚史、Jessica Thompson、田中祐樹(伊勢すえよし)、(山本ゆきこ)

<Wine/Cocktail>
福澤麻衣(Pignon)、高橋心一(Human nature)、成瀬真理子

<会場装飾>
塚本ゆかり、吉田侑生(楠丑製材)、田中俊輔(田中木材店)、楠たもん(楠製材)、楠英敏(楠製材)

<デザイン/Web>
久原昇、三崎奈緒子

<編集/取材>
中村元美

<撮影>
Daisuke Takashige

<協力>
天満荘、岩崎魚店、丸友丸定置、松井まつみ、天満浦百人会、小山みちよ、柴崎浩平、熱血ナポリ大食堂「とCousCous」、大井商店、Kuze Studio、尾鷲市役所、rotable in 尾鷲 2018実行委員会

<主宰>
横山太郎